令和4年1月29日に、「これからの障がい者入所施設のあり方と県立施設の役割」を考える集いに参加した。
神奈川県の「当事者目線の障がい福祉に係る将来展望検討委員会」を受けて「これからの県立施設を考える会」が主催したものだ。この会の存在は知らなかったが、知人から「恵和の地域移行について語ってくれ」と第2回に参加したのがきっかけだ。
県立施設である「中井やまゆり園」の施錠による身体拘束が虐待と糾弾されている現状をどう思うかだが、私の思いは強度行動障害者の支援に特化した施設で、支援困難者に対して現状の中ではできる限りの支援をしているところと思っている。神奈川県のナショナルセンターだ。身体拘束要綱に基づいて支援されており、支援経過の中では必然的に起こるかもしれない。非難するだけでなく、一緒に考えることが必要だ。利用者・支援者に双方に寄り添い、より良い支援を提案するのが専門家ではないのかと。
「障害者支援施設の役割の縮小と転換」ということで意見を求められた、会場ではうまく言えなかったが、障害者支援施設の役割は「地域か施設」というような議論ではなく、本当に入所が適切なのか、地域生活の方がその人にとって有益なのかアセスメントをしっかり行い、障害者本人の意思を専門的な見地から判断して、その人の人生に寄り添うものだと思っている。(障害者支援施設に専門性のある職員がいるのか問われるかもしれないが)
恵和では平成9年から重度障害者や行動障害者の地域生活を推進して来た経緯があり、今後もその人の特性に合った、生活環境を提供していきたい。
障害者支援施設の役割は「地域の拠点」として、なくてはならない存在であることは間違いないし、通過施設として利用されてもいいし、支援者の判断で入所が適切とされればそれもあっていいと思っている。障害者個々のニーズに合わせアセスメントを行い、その人の障害特性や行動特性に合った環境整備をすることだと思っている。地域か施設は愚問だ。
最後に神奈川県の「当事者目線の障がい福祉に係る将来展望検討委員会」の当事者とはだれなのか、重度障害者の声は届いたのかどうか。
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